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プロフィール

如月東子

Author:如月東子
C’est l’enfance de l’art.へようこそ。
(セ・ランファンス・ドゥ・ラール)

昔から絵を見るのが好きで、美術系の大学に行き「美術史」などを少し勉強しました。

その後、美術とは関係ないお仕事についたけど、美術について、普通の人よりはちょっぴりだけ多く考えてきました(多分)。

そんな私が、これまで美術鑑賞をするなかで気づいたこと・感じたこと・考えてきたことの中には、美術をもっと楽しみたいと思ってる人に、なにかヒントになることがあるかもしれません。

美術鑑賞の記録を中心に、美術館などの紹介や鑑賞の役に立つ情報などを載せていければ、と思います。

皆さんのお役に立てれば幸いです☆

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映画〈ジョン・ラーベ 〜南京のシンドラー〜〉鑑賞


原題:John Rabe
監督:フロリアン・ガレンベルガー
2009 ドイツ・フランス・中華人民共和国


オススメ度 ★★★★☆


盧溝橋で日中間の戦端が開かれた1937年。
ジーメンス社の南京支社長であったドイツ人
ジョン・ラーベの史実に基づく物語です。

日本軍の南京侵攻の際、
その地の一般市民を空爆等から保護するため、
その地にとどまっていた欧米人たちが共同で
「南京安全区国際委員会」を立ち上げます。
ラーベはその委員長を務めた人です。

委員会は、「安全区」という非武装地帯をもうけて
そこに市民を避難させ、
医療や食料を確保するなど、
多くの中国人たちの命を救いました。


ラーベは、この南京時代のときのことを日記に書いていました。

その日記は彼の死後40年以上たった
1994年になるまで発見されることなく、
彼の存在は歴史のなかに埋もれていましたが、
1997年に欧米でラーベの日記が出版され、
彼(ら)の偉業が広く世に知られることになったのです。

そしてこの日記に基づく物語を
20世紀フォックスがドラマティックな映画にしたのが
この作品です。

南京事件はそもそも史料が少ないと言われますし、
本作品もフィクショナルな点が多々あるようではありますが、
当時の南京の状態を、
わかりやすく、合理的に納得できるような形で描き出しています。


映画では、ラーベは、
ちょっと怒りっぽく、率直で一本気なおじさん。
当時のドイツ人としては信じられない日本の軍隊の非人道的な行為には、
自分の身の危険を省みず果敢に反対しました。

ラーベ研究者の方によると、
ラーベはナチ党員であったことで、
戦後は不遇をかこったとのこと。

でも彼は、
ヒトラー個人を敬愛しつつも、
ナチズム(ゲルマン主義や反ユダヤ主義など)を信奉することはなく、
人種に関係なく、
中国人にも、日本人にも、黒人にも、ユダヤ人にも
平等に接していたと言います。

その後のラーベの人生の結末には胸が痛まずにはいられません。


この映画は主人公ラーベの行動を中心として描いているので、
悲惨な事件のときのことを描いているにも関わらず、
それほど見ていてつらい、という感じには仕上がっていません。

起伏に富んだ物語で、
見ている人をハラハラさせては、ホっとさせ、
ときに微笑みを誘い、ときに涙をそそる、という感じ。
一気に見ることができる「エンターテイメント」になっている作品です。


2009年の映画ですが、日本では一般公開されてきていない作品です。
最近、各地で自主上映の動きが高まっているようです。

他の多くの国で見られている作品、
しかも、日本人の行為が題材になっている作品を、
ほかならぬ日本人が見ていない、容易に見られない状況
というのはどうも釈然としません。

ナチスを敵とする映画がたくさん作られていますが、
現在のドイツ人をナチスと同じような残虐行為をする人間たちだ
と思う人が、世界にどれだけいるでしょう?
色々な映画を自由に見られる空間が、
もっと広がればいいと思います。


観る機会は限られてしまいますが、
お近くで上映会等があれば、ぜひご覧いただきたい作品です。

http://johnrabe.jp/



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