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プロフィール

如月東子

Author:如月東子
C’est l’enfance de l’art.へようこそ。
(セ・ランファンス・ドゥ・ラール)

昔から絵を見るのが好きで、美術系の大学に行き「美術史」などを少し勉強しました。

その後、美術とは関係ないお仕事についたけど、美術について、普通の人よりはちょっぴりだけ多く考えてきました(多分)。

そんな私が、これまで美術鑑賞をするなかで気づいたこと・感じたこと・考えてきたことの中には、美術をもっと楽しみたいと思ってる人に、なにかヒントになることがあるかもしれません。

美術鑑賞の記録を中心に、美術館などの紹介や鑑賞の役に立つ情報などを載せていければ、と思います。

皆さんのお役に立てれば幸いです☆

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はるかな道の先にある美術館 ーMIHO MUSEUM〈獅子と狛犬〉展


こんにちは如月東子です。

今日は、現在MIHO MUSEUMで開催中の
〈獅子と狛犬ー神獣が来たはるかな道ー〉の感想です。


***


MIHO MUSEUMは滋賀県は信楽にある美術館です。
最寄り駅は信楽高原鐵道の「信楽駅」のようで、
駅からバスで20分。

私はJR石山駅から行きましたが、
こちらからだとバスで50分。
バスは一時間に一本ですので、
乗り損ねないようにしないといけません。
片道820円でした。

道は、かなりの山道です。
車酔いする方は、少しつらいかもしれません。

右手には、渓谷に川が流れているのを見ることができます。
途中、「三筋の滝」というのをチラッと見ることができました。

***


到着すると、大きな駐車場に、
自家用車や観光バスがけっこうたくさん止まっていました。

「僻地」といっていいような場所にある美術館ですが、
それなりに人がたずねてくるようです。


みほ1


最初に目に入る建物(写真右)がレセプション棟。
こちらでチケットを購入します。
ロッカーに荷物を預け、
「さて、鑑賞開始」と思いきや、
美術館は、さらに奥に建っている別の建物だとのこと。

レセプション棟を出て、
大きな門を通り抜け、
両側に、今は枯れ木となっているしだれ桜が植えられた
並木道の軽いスロープを登ります。


みほ2


大きなトンネル。


みほ3


それを潜りぬけるとその先の色づく山あいに
美術館棟が姿をみせました。


みほ4


ちょっと田舎家風な「和風」な外観です。

MIHO MUSEUMの建物は、
ルーブル美術館のガラスピラミッドなどを設計した
I.M.ペイ氏の設計だそうです。


レセプション棟から美術棟までは歩いて5〜6分だと思います。
電気自動車による送迎も10分間隔で行われています。


***


中に入るとすぐにもぎりの女性が立っています。
「左手が常設展、右手が特別展」と案内されます。

入った正面はガラス張りで、
信楽の山並みを見渡すことができます。
内部は一面がクリーム色の石(ライムストーンらしい)で
敷き詰められています。

観光ツアーに組み込まれているのか、
数時間ごとに団体のお客さんが到着しますので、
それなりに人が来ている様子です。
私が行った日は、外国人の方が多いようでした。


まずは、特別展を見に行きます。


みほ5


***


〈獅子と狛犬〉をテーマに、
古くは紀元前4000年といったの美術品が並びます。

古代メソポタミアの獅子の印章や
インダス文明のグリフィン文壷を最古の例として、
地域によってはライオンの姿を原型とし、
別の地域では、様々な動物が合体した想像上の獣として、
様々に形を変化させながら、連綿として受け継がれ、
とうとう日本に到達したのが「獅子」と「狛犬」なのです。

獅子と狛犬の違いを知っていましたか?
一応の分け方ですが、
つのがあるのが狛犬、つのがないのが獅子なのだそうです。

あまり注意してみたことはなかったのですが、
現在は両方ともつのがない「獅子」の方が多いように思いますが
どうでしょうか?


展覧会ではローマから日本までの地域の
「獅子」につながる神獣の形態を網羅しています。

展覧会の構成は次のようになっていました。
 1.獅子
  1)至高の獅子
  2)獅子を凌駕するもの
  3)獅子が護るもの
 2.獅子東漸
  1)角のある聖獣
  2)獅子のついた器物
  3)唐獅子牡丹の誕生
  4)中国の獅子
 3.日本の獅子・狛犬
  1)日本の獅子・狛犬の成立
  2)王朝の獅子・狛犬
  3)鎌倉時代から室町時代の獅子・狛犬
  4)近世の狛犬
 
出品総数は142作品(一部入れ替えあり)と
かなりたくさんの作品が集められていますので、
見応えがあります。


出品作の中には、
今年の〈正倉院展〉で見た作品に通づるものも多数ありました。
動物同士が絡み合って戦う図像、
見事な方鏡の上にあった獅子・蝶・鳥・葡萄のモティーフなど。


私が一番気に入ったのは、
現在Los Angels County Museum of Artが所蔵する
平安時代の獅子・狛犬一対です。

その他の日本の獅子たちは、胸筋が盛り上がり、
前腕が下までズドンと太いのに、
ロサンジェルス作品は、
どうも体つきがやせていて、
腕は先端にいくにつれて細く、
腹もあばら骨が浮き出ています。
でも顔つきは猛々しくも(?)まん丸い目を見開いています。
たてがみや尾っぽの毛束は見事なカールを描いていて、
動きを感じさせます。
まるでヨーロッパ中世の木造彫刻のようです。
その後の日本の獅子・狛犬表現にはみられない造形で
きわめてキュートです!


本展覧会の出品作は、
地域も時代もかなり広範囲ですので、
誰でもかならず興味に引っかかる作品があるのではないでしょうか。


***


続いて常設展を見に行きました。

常設展は、2階に分かれています。
1階にエジプト美術、
地下階は、
ギリシア・ローマ美術、
西アジアの美術、
東南アジアからインドの美術、
中国・ペルシャ美術
の各部屋に分かれています。

常時250点以上の作品が展示されているのとのことです。

どういった基準でコレクションされているのか分かりませんが、
それぞれ良品がそろっているのではないでしょうか。

全体に解説は少なめのような気がします。
網羅する範囲が広いため、
ポイントを決めてみないと
漫然と眺めるだけに終わりがちかもしれません…。

ギャラリートークなどが頻繁にあると嬉しいですね。


***


遠いので気軽に行けるところではありませんが、
桜の季節や紅葉の季節には行楽がてら
お出かけになるといいかもしれません。

もちろん展示作品を見るだけで
一日十分楽しめるだけのヴォリュームがあります。

バスの時間が限られていますのでそれだけはご注意を。


機会があればぜひ足をお運びください。


〈獅子と狛犬ー神獣が来たはるかな道〉
会期:2014年9月2日ー12月14日
会場:MIHO MUSEUM
http://www.miho.or.jp/japanese/collect/tpnmap.htm



みほ6



今日はこれぐらいで。
それではまた。



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