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プロフィール

如月東子

Author:如月東子
C’est l’enfance de l’art.へようこそ。
(セ・ランファンス・ドゥ・ラール)

昔から絵を見るのが好きで、美術系の大学に行き「美術史」などを少し勉強しました。

その後、美術とは関係ないお仕事についたけど、美術について、普通の人よりはちょっぴりだけ多く考えてきました(多分)。

そんな私が、これまで美術鑑賞をするなかで気づいたこと・感じたこと・考えてきたことの中には、美術をもっと楽しみたいと思ってる人に、なにかヒントになることがあるかもしれません。

美術鑑賞の記録を中心に、美術館などの紹介や鑑賞の役に立つ情報などを載せていければ、と思います。

皆さんのお役に立てれば幸いです☆

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絵画の明暗について


絵画面の上では、
絵具の白を最も明るいものとし、黒を最も暗いものとする。

絵画画面上は、絵具の白以上に明るいものは描けず、
黒以上に暗いものは描けない。

つまり、現実世界のあらゆる明暗を映し出すのに、
画家は絵具の白〜黒の範囲のグラデーションを駆使してする。


**

明るさは相対的なものである。

絵画画面上の最も明るいものを混じりけのない白とするならば、
(逆に最も暗いものを混じりけのない黒とするならば)
それとの相対的な関係によって
画面上の他のモティーフの明度が決まる。
(ただし、写実的な絵画の場合に限る)

絵画画面上の最も明るい部分を薄いクリーム色にすれば、
画面上の他の部分の明度は全体により暗いものになるはずである。


**

立体的表現は、明暗のコントロールなくしては描き得ない。


光が当たらないために暗くなる部分を陰(shade)といい、
物が光を遮って地面等に写るカゲを影(shadow)という。
陰影によって、平面に立体物が幻出する。

明暗のコントラストを利用した立体物の表現は古代から見られるが、
特にルネサンス期に発達し、
以降19世紀頃までの西洋絵画の様式を規定した。

ジョットヨアキム部分スクロベーニ  レオナルド布地スケッチルーヴル

(上)ジョット《ヨアキムの夢》部分(1304-1306年)
   スクロヴェーニ礼拝堂
(下)レオナルド・ダ・ヴィンチ《衣(スケッチ)》(15世紀)
   ルーヴル美術館



**

立体物のボリューム表現だけでなく、
質感の表現においても明暗は決定的な役割をはたす。

ネーデルラント絵画の写実表現にあらわれた
宝石のきらめきは、
ハイライト(最も明るい部分)の発明によって初めて実現された。

ファン・エイクゲントの祭壇画部分

ヤン・ファン・エイク《ゲントの祭壇画》部分(1432)
シント・バーフ大聖堂



ヴォリュームを表現する明に対して、
グラデーションを突然打ちやぶる少量の白。

適切に置かれたハイライトが様々な質感表現を可能にする。


ファン・エイクアルノルフィーニ部分NGロンドン

ヤン・ファン・エイク《アルノルフィーニ夫妻像》(1434)
ロンドン・ナショナル・ギャラリー



**

しかし明暗は、ただ写実的表現のためにあるわけではない。
超自然的なものの表象であり、劇的心理の表現である。

カラヴァッジョマタイの召命サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会

カラヴァッジョ《聖マタイの召命》(1599年〜1600年)
サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会





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